「男木島」の特徴とアート作品・観光スポット完全ガイド|瀬戸内国際芸術祭2019

[ 最終更新日 11.01.2021 ]

瀬戸内海に浮かぶ島々にて、3年に一度の瀬戸内国際芸術祭2019が開催中です。今回は男木島(おぎじま)の特徴と、男木島で観られるアート作品をまとめてご紹介します。

男木島の特徴

男木島は面積約1.3km2、人口約190人の島です。女木島と男木島はいずれも香川県高松市に属す町ですが、もともとは合わせて雌雄島(しゆうじま)村という村でした。集落の中を坂道や石段が迷路のように広がっています。タコ漁が島の伝統で、お店や民宿ではタコ飯やタコの天ぷらなどを食べられます。小さい島で景色がいいので、歩いて周るのがおすすめです。

景色が美しくて有名な男木島のなかでも、一番の絶景スポットといわれるのが豊玉姫(とよたまひめ)神社です。今回は男木港周辺の男木島中心部エリアと、男木漁港周辺エリアに分けて、見どころとなる作品を紹介していきます。

参考)せとうち島手帳:男木島

男木島中心部

ジャウメ・プレンサ 男木島の魂

スペイン出身のジャウメ・プレンサによるアート作品は、島の案内所としても活躍しています。大きなガラスの屋根には様々な国の文字が飾られており、日に当たって影ができるとそれも作品として楽しめます。

所在地 香川県高松市男木町1986
開館時間 6:30〜17:00
休館日 無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:男木島の塊

TEAM男気 タコツボル

TEAM男気(おぎ)は2013年より芸術祭に参加しているチームです。島の伝統であるタコ漁に使用するタコ壺をモチーフにした遊具を制作し、港の近くの空き地に設置しました。島には少ない子どもたちの遊び場として解放しています。芸術祭以来男木島には移住者が増えつつあるそうで、休校だった学校が再開するなど明るい兆しもみえています。子どもの成長を願ったプロジェクトとなっています。

開館時間 屋外展示作品のため特になし
(ただし内部の鑑賞は9:30〜16:15)
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:タコツボル

村山悟郎 生成するウォールドローイング-日本家屋のために

かつては焦点だった築90年の建物の内壁を埋め尽くす壁画作品です。男木島に育つ植物をモチーフにしました。2019年今期の新作です。

開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:生成するウォールドローイング-日本家屋のために

サラ・ヴェストファル うちの海 うちの見

こちらも新作。暗い空き家の中に映し出される、光と映像により海を表現した作品です。光を水に反射させることで、瀬戸内海を光の海として表現しています。

開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:うちの海 うちの見

眞壁陸二 男木島 路地壁画プロジェクトwallalley

男木島で集めた廃材や廃船などに、風景のシルエットをカラフルに描き、民家の外壁に設置した作品です。島の景観の一部となり、あちこちで眺められます。

開館時間 屋外展示作品のため特になし
休館日 無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:男木島 路地壁画プロジェクトwallalley

オンバ・ファクトリー オンバ・ファクトリー

「オンバ」とは乳母車のこと。坂道や細い路地が多い男木島ではオンバが行き交っています。そこで住民が所有するオンバをカラフルな作品化し、日常的に使ってもらっているというユニークな取り組みです。

開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休(カフェは営業停止中)
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:オンバ・ファクトリー

川島猛とドリームフレンズ The Space Flower・Dance・Ring(宇宙華・舞・環)

古民家の天井や壁、床を、カラフルな絵画やプリントが360度びっしり覆っています。作品を鑑賞する没入感が新鮮に感じられます。

所在地 香川県高松市男木町1935
開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:The Space Flower・Dance・Ring(宇宙華・舞・環)

松本秋則 アキノリウム

ここは古民家を舞台にした、風と音が織りなす癒しの空間です。1階では自動演奏するサウンドオブジェの影絵を写しています。2階でも自然の音などの多くのサウンドオブジェが展示されていて、立体的な音が体感できます。

所在地 香川県高松市男木町1886
開館時間 11:00〜16:30
休館日 不定期(公式ページからご確認ください)
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:アキノリウム

グレゴール・シュナイダー 未知の作品2019

こちらは空き家の多いエリアに制作された、男木島の周囲をかたどった黒いトンネルです。不在・存在・未知といった言葉をテーマに、鑑賞者は作品を通じてまだ誰も知らない世界を体験します。

開館時間 屋外展示作品のため特になし
休館日 無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:未知の世界2019

高橋治希 SEA VINEー波打ち際にてー

こちらも空き家で鑑賞できる展示で、磁器を使った作品を展開するアーティスト、高橋治希(はるき)により制作されました。窓の外に見える瀬戸内海が、室内で陶磁器の波に変容し、足元に広がる様子を表現しています。室内の浜辺にはハマヒルガオ、スイセンなどの草花の姿をしています。

所在地 香川県高松市男木町1761
開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:SEA VINEー波打ち際にてー

遠藤利克 Triebー家

空き家を活用した作品が続きます。こちらは朽ち果てた民家を会場に、天井から一筋の水を流した作品です。かつては誰かの家であったはずなのに、ここからは生活感が一切感じられず、わずか残された気配を水から感じ取れます。

開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:Trieb-家

リン・ティェンミャオ 自転ー公転

身近にあるようなモノがたくさん取り付けられた奇妙なオブジェが、天井から吊り下がったり、部屋の真ん中を陣取ったりしながら、ゴゴゴと音を立てて回っています。これは古い日用品などをつなぎ合わせて作られました。機能を失ったモノたちをモーターで動かし、新しい物語を付け加える試みです。

開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:自転ー公転

栗真由美 記憶のボトル

男木島の人気作品のひとつ、島民や観光客の記憶や思い出を小さなボトルに封入し、小さな明かりを灯した作品です。蔵の中を灯す明かりを眺めていると、なぜだか懐かしいような気持ちが湧き上がってくるような気がします。小瓶は1,000本近く飾られています。

所在地 香川県高松市男木町1697
開館時間 11:00〜16:30
休館日 不定休(公式ページにてご確認ください)
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:記憶のボトル

漆の家プロジェクト 漆の家

地元の漆芸家(しつげいか)の方々による豪華な作品です。家屋を伝統的な漆芸技法でリノベーションしました。香川の漆芸の特徴である、黒、白、赤、青など色彩の豊かさを楽しみながら鑑賞しましょう。

所在地 香川県高松市男木町1747
開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:漆の家

大岩オスカール 部屋の中の部屋

一瞬「?」が浮かぶかもしれません。部屋の中に90度回転した部屋が配置されていて、上下左右の感覚がわからなくなる不思議空間です。作家のYouTube公式チャンネルで島の様子とともに作品が公開されているので、よろしければご覧ください。

所在地 香川県高松市男木町1752
開館時間 9:30〜16:15
休館日 会期中は無休
鑑賞料金 300円
チケット 当日現地にて購入
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:部屋の中の部屋

男木漁港周辺

山口啓介 歩く方舟

港の堤防に突如現れる、脚がニョキニョキ生えた4つの山のオブジェ。旧約聖書のノアの方舟に着想を得たそうです。海に向かって歩いて行く様子は、海と空によく似合う青と白をしています。

開館時間 屋外展示作品のため特になし
休館日 無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:歩く方舟

レジーナ・シルベイラ 青空を夢見て

こちらは外観だけ鑑賞する作品となっています。学校の体育館の正面に、瀬戸内海の刺繍のような雲と空が描かれています。作家が男木島に訪れたときの景色をイメージして制作されたそうです。

所在地 香川県高松市男木町15
開館時間 屋外展示作品のため特になし
※敷地内は立入禁止
休館日 無休
鑑賞料金 無料
チケット 不要
公式情報 瀬戸内国際芸術祭2019:青空を夢見て

男木島は景色が最高!迷路のように入り組んだ坂道を楽しく巡ろう

以上、「男木島」の特徴とアート・観光スポット完全ガイドでした。家屋を改修した作品が多く点在しているので、迷路のような道をゆっくり歩いて楽しみましょう。

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Posted by
sholo

下町生まれ下町育ちの会社員。ウェブの企画・編集の仕事をしています。ライブに行くこと、三味線を弾くこと、映画を観ることなどが好き。