衣装で振り返る東京五輪vol.01 |MISIA国歌独唱・トモ コイズミのレインボードレス

「東京オリンピック2020」開会式のファッションに注目する本シリーズ。今回はMISIAさんが国家独唱の際に着用されていたふわふわのレインボーカラードレス「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」についてご紹介します。多様性へのメッセージも感じる華やかな衣装です。

[ 最終更新日 12.20.2021 ]

2021年7月23日、国立競技場にて「東京オリンピック2020」開会式が行われました。本シリーズでは「ファッション」に注目して、開会式で気になった衣装をいくつかピックアップして振り返ってみたいと思います。
第1回の今回は、MISIAさんが国家独唱の際に着用されていたふわふわのレインボーカラードレス、「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」についてご紹介します。

「かき氷みたい」と話題に!MISIAのドリーミーな衣装

MISIAさんの衣装は白を基調とし、裾にかけてグラデーションでレインボーカラーに彩られたふわふわなドレス。イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー、グリーン…ととてもカラフルで、華やかさが舞台に映えていましたね。SNSでも「かき氷みたい!」と話題になっていました。ファンシーでインパクト絶大です。

衣装に込められた「多様性」へのメッセージ

レインボーといえば、LGBTの象徴である6色のレインボーフラッグを想起させます。性の多様性を象徴するカラーです。

NHKの報道によると、東京大会におけるLGBTQなどに性的マイノリティーと公表して出場する選手が160人と過去最多で、オリンピックでは初めてトランスジェンダーの選手が出場する予定とのことです。

後にご紹介するトモ コイズミのデザイナー・小泉智貴(こいずみともたか)さんは、ご自身が性的マイノリティー(ゲイ)であることを公表されています。2021年3月31日の「国際トランスジェンダー認知の日」のイベントで、「自分のしたい格好、理想の姿で生きられる社会に」というメッセージをファッションを通して発信されていました。

やはりあのドレスにも多様性を尊重する世の中に、との願いが込められていたのではないでしょうか。

トモ コイズミのデザイナー・小泉智貴とは

トモ コイズミのファッションデザイナーは、小泉智貴(こいずみともたか)さん。1988年千葉県生まれで、年齢は33歳前後の若いデザイナーです。千葉大学に在学中の頃よりデザイナーとして本格的に活動を始めたそうです。

2012年にはレスリー・キー撮影のもと、冨永愛さんが15周年記念写真集の中でトモ コイズミの衣装が着用されています。
2019-20年秋冬ニューヨーク・ファッションウィークでのショーで、ラッフルをふんだんに使ったボリューム感のある斬新なドレスを披露したことが転機となり注目を集めました。

トモ コイズミの衣装の特徴は、ふわふわした幅の広いフリル「ラッフル」をふんだんに使った、大胆なシルエットとカラフルな色使いです。
小泉智貴さんは、ファンタジーな世界観の根底には、日本の伝統衣装があると語っています。十二単や巫女装束などといった日本の伝統衣装を研究されており、大仏のような存在感と安心感を目指しているそうです。

MISIAさんの衣装も東京五輪の場にふさわしい、トモ コイズミらしさ溢れる魅力たっぷりなドレスだったと思いました。

トモ コイズミ2022年コレクションの様子

トモ コイズミ2022年コレクションは7月13日に京都の二条城で発表されました。森星さんや小嶋陽菜さん、安達祐実さん、MEGUMIさん、谷まりあさんなど、著名なモデルやタレントも多数来場されました。
特に森星さんは健康的な明るい雰囲気に、パステルカラーのラッフルミニドレスがとても良くお似合いです。とても普通の人には着こなせないデザインですが、さすがモデルさんです…!

ショーの様子はこちらのYouTubeでもチェックできます。ファンシーでドリーミーな衣装が、歴史ある二条城の荘厳な雰囲気の中で際立ち、とても見応えあるショーとなっています。ラッフルを着物のように纏い、シックな和柄の帯を締めたドレスもあり、「夢かわ」な中にも和のあしらいがあってとても素敵です。

以上、MISIAさん着用のドレスを手掛けたブランド、「トモ コイズミ」のご紹介でした。
次回もお楽しみに!

Posted by
sholo

下町生まれ下町育ちの会社員。ウェブの企画・編集の仕事をしています。ライブに行くこと、三味線を弾くこと、映画を観ることなどが好き。